皆さんはパブと聞いてどんな場所を想像しますか?
先日お店に電話がかかってきて、「あのー、今から行こうと思うのですがそちらはフィリピンパブですよね?」と言われました。え、えーっと、、確かに近いと言えば近いのかなー??^^;
まず思い浮かぶのはアイリッシュパブかブリティッシュパブでしょうか?
ギネスビールが日本で知名度を上げるに従って東京や大阪を中心に日本中でパブが増えてきました。
その中でイチバン有名なのがブリティッシュパブのチェーン店HUB(ハブ)ですね。
外装や内装などハード面は似せている部分がありますがスタッフやシステム等のソフト面は似ても似つかず個人的には変なパブのイメージを日本人に植え付けているなと感じます。。
まずそもそも歴史について、パブの起源はイギリスで発達した酒場のことを指します。日本でいう居酒屋ですね。システムが日本と違っていてお客さん自らがカウンターに行きお酒を注文し、ドリンクを受け取ると同時にお金を払います。これをCash on delivery(キャッシュオンデリバリー)と呼びます。
そして数人でパブに行った場合はみんなの飲み物を一人が全て払い、次の一人がまたみんなに次の飲み物を買う。これをround(ラウンド)と言います。
なのでイギリス人達と大勢でパブに行く機会がある時にはご自分のお酒の強さを考えを考えてあまりお酒が強くない方は早い段階でみんなの分を購入しておかないと自分がお金を払うことなく酔っぱらって潰れてしまいます。
ブリティッシュパブとアイリッシュパブの違いについて、
イギリスはご存知の通り日本と同じ階級社会でした。にほんではいわゆる財閥などは既に解体され、今では肩書きは残っていませんが、イギリスでは今でも貴族の称号を持つ方がいらっしゃいます。
そこでパブの役割は同じ階級の方が集まる社交の場だったのです。
今ではそんな場所はもうないと思いますが、昔は例えばブルジョワジー(中流階級)とワーキングクラス(労働者階級)の方が同じパブに入るとそれぞれお酒を飲める場所が分かれているのです。場所によっては同じ入り口が2カ所ある店をあったそうです。
そしてそこにいるバーマンの役割も異なります。
パブ=社交の場、という性質上バーマンに求められるのはただ注文されたお酒を提供するのみ。
なのでカウンターの上からはワイングラスが吊り下がっていたり、店のスタッフとお客さんが顔を会わせることがないような造りにになっています。
内装に関しては豪華な家具調度類、床にカーペットが敷いてある、ソファなどくつろげるスペースが用意されている、といったのが特徴です。
アイリッシュパブについて。
アイルランドには基本的に強い階級制度は存在せず、パブは友達との憩いの場所でした。例えば一人でパブに行って座っているとバーマンが話しかけて来て隣に一人で座っている人とを繋げて最終的には店の中全員が友達になっている、というようにバーマンの役割はその空間にいる全てを一体にする、といったものです。
内装に関しては床は木のフローリング(フローリングとはいってもぼろぼろな感じです)、カウンターの後ろに鏡が付いている(理由はわかりません。。)、家具は質素、とイギリスのそれとは全く違います。
当然最近ではそんな区別は全くなくいろんなタイプのパブがあります。
田舎に行けば行く程昔ながらのパブが残っている可能性が高いのでそんな場所を巡るのもおもしろいかもしれないですね。
またロンドンのオススメのパブの紹介もさせてもらいます。